キーロガーとは?入力内容が丸見え!? 危険なキーロガーの見分け方と防止法を徹底解説!

キーロガーブログ文章のカバー

あなたのキーボード操作、実は誰かに見られているかもしれません。キーロガーとは、入力した文字を密かに記録するツールで、正規の用途だけでなく悪用されるケースも少なくありません。本記事では、その仕組みから不正キーロガーの見分け方、そして日常でできる対策までをわかりやすく解説します。情報漏洩を防ぐための第一歩を一緒に学びましょう。

キーロガーとは?

キーロガー(Keylogger)とは、キーボードのタイピング時に入力されたキーストローク(キーの押下情報)を記録するツールです。実際の物理キーボードだけでなく、スマートフォンやタブレット(iPadなど)で使われる仮想キーボードの入力内容も記録できます。そのため、キーロガーはユーザーの入力情報を密かに監視・収集するためのツールの一種といえます。

特に近年では、スマートフォンの普及率が急速に高まっており、キーロガーの主な標的はパソコンからスマホへと移行しています。スマホ上でのキーボード入力は、SNSのログイン情報、オンラインバンキングのパスワード、チャットの内容など、極めて個人性が高い情報が多く含まれます。そのため、スマホを狙うキーロガーは、サイバー攻撃における新たな脅威として非常に深刻な問題となっています。

キーロガーのタイプ

キーロガーは主に「監視」を目的としたツールですが、その仕組みによって大きく2つのタイプに分類されます――ソフトウェア型ハードウェア型です。

▶ ソフトウェア型キーロガー

現在主流のソフトウェア型キーロガーは、利用者に気づかれないように設計されたマルウェア(悪意あるプログラム)として扱われます。多くの場合、ハッカーや詐欺師によって、ログインパスワードやクレジットカード情報などの個人情報を盗む目的で使用されます。

しかし、ソフトウェア型キーロガーが登場した1990年代当初は、目的はむしろポジティブなものでした。たとえば、企業が従業員の業務中のパソコン操作を記録したり、保護者が子どものインターネット使用を管理・監視するツールとして利用されていたのです。

▶ ハードウェア型キーロガー

ハードウェア型キーロガーは、キーロガーの原型とも言える存在です。最も古い例は、1970年代の冷戦期にアメリカ大使館に設置されたタイプライターに物理的に取り付けられた装置で、機械式タイピングの信号をアナログ的に盗聴していました。これが、キーロガーが大衆の前に姿を現した最初の事例といわれています。

その後、21世紀に入ると、USBポートに物理的に接続するタイプなどのハードウェア型キーロガーが登場しましたが、スマートフォンの普及により、利用シーンは次第に限定的になってきました。現在では、政府機関や大企業などの高度なセキュリティ調査、もしくは特殊な目的に限定されて使用されることがほとんどです。

キーロガーの主な機能

前述のとおり、現在活発に利用されているキーロガーの多くはソフトウェア型です。近年ではテクノロジー、特にAIとの連携が進み、キーロガーの機能は単なるキーボード入力の記録にとどまらず、スクリーンキャプチャマウスの動きの監視、さらには自動入力といった多機能化が進んでいます。以下では、代表的かつ重要な機能について紹介します。

▶ 自動キーボード入力(自動クリッカー)

自動キーボード入力機能は、「自動キーボードクリッカー」とも呼ばれ、キーボード操作やマウスの動きを記録・再生できるツールです。一度設定すれば、同じ操作を繰り返し自動で実行できるため、作業の自動化に利用されます。

よく使われる場面としては、ゲームなどでの定型ルートの周回狩りや、単純作業の繰り返しといったシーンが挙げられます。利便性が高い一方で、不正利用が問題視されることもあります。

▶ キーストロークの記録

キーロガーの中核となる機能が、キーストローク(キー入力)の記録です。ユーザーがキーボードで入力した文字、数字、記号などをすべて監視し、記録します。

この機能は、たとえば「ペアレンタルコントロールアプリ」に組み込まれて子どものインターネット利用を監視するなど、正当な用途でも使われます。また、企業などでセキュリティ上の理由から、システム管理者が社員の入力履歴を把握するケースもあります。

ただし、悪用された場合は、パスワードの盗難クレジットカード情報の漏洩プライベートな会話の流出など、深刻なリスクを招く可能性があります。

▶ マウスの動きやタイピングパターンの記録

一部の高度なキーロガーは、AIと連携し、ユーザーのマウス操作やタイピングパターンを分析することができます。具体的には、クリックの位置、カーソルの動き、入力の速度やリズムなどを記録・解析し、個人特有の行動パターンを学習します。

この技術は、なりすましや詐欺などに悪用される恐れがある一方で、オンライン試験の本人認証など、セキュリティの向上にも応用が期待されています。

▶ スクリーンキャプチャ(画面の自動撮影)

一部のキーロガーは、スクリーンショットを定期的に撮影する機能を備えています。相手のスマホやPCの画面に表示されている内容を、数秒ごとに画像として保存することで、キーボードやマウスの操作よりも直感的で明確な監視情報を得ることが可能です。

この視覚的な情報が、セキュリティの現場や監視アプリで注目を集めつつあります。

不正キーロガーの防止法

ハードウェア型キーロガーは、デバイスに物理的に接続する必要があるため、対策は比較的簡単です。デバイスを起動する前に、見覚えのないUSBメモリや不審なデバイスが接続されていないかを確認するだけで防げます。

一方、ソフトウェア型キーロガーは、主にフィッシングサイト不正なソフトウェアのダウンロードを通じて感染します。これらのキーロガーを防ぐためには、事前に対策を講じることが重要です。以下に、キーロガーの感染を防ぐための4つの対策を紹介します。

不明なアプリをインストールしない

フィッシングサイトや不正なソフトウェアのインストールが、キーロガーの感染を引き起こす主な手段です。2023年には、米国で298,000件以上のフィッシング攻撃が報告され、約5,200万ドルの損失が発生したと、Internet Crime Complaint Center (IC3) の報告で明らかになりました。これらの攻撃を防ぐためには、アプリやソフトウェアをインストールする前に、レビューや評価を確認し、公式サイトからのみダウンロードすることが重要です。

デバイスOSやソフトウェアを最新の状態に保つ

使用しているデバイスのOS(オペレーティングシステム)やソフトウェアを常に最新の状態に保ちましょう。これにより、既知のバグやセキュリティホールが修正され、悪意あるキーロガーが脆弱性を悪用して感染するリスクを大幅に減らすことができます。

見覚えのないアプリやソフトウェアをチェックする

▶ パソコンのチェック方法

パソコンでキーロガーを確認するには、タスクマネージャーを使用します。タスクマネージャーを開けば、現在動作しているすべてのソフトウェアを確認できます。見覚えのないアプリやソフトウェアを発見した場合は、すぐにブロックまたは削除することが推奨されます。

タスクマネージャーを使用して、キーロガーが運行しているかどうかを確認する

また、アプリケーションが多すぎて確認が面倒だと感じる方は、スタートアッププログラムをチェックするのが一つの方法です。悪意のあるキーロガーは、デバイスのスタートアップ時に自動で起動することが多いため、ここで確認することが効果的です。

フィッシング詐欺による被害金額
●上にあるスタートアップにクリックし、キーロガーを簡単に確認できます。

 ▶ タスクマネージャーの開き方

方法①:ショートカットキー

  • Ctrl + Shift + Esc を同時に押す → すぐにタスクマネージャーが開きます。

方法②:タスクバーから開く

  • タスクバー(画面下のバー)を右クリック → 「タスクマネージャー」を選択。

方法③:Ctrl + Alt + Delete から開く

  • Ctrl + Alt + Delete を同時に押す → 表示されたメニューから「タスクマネージャー」を選択。

方法④:スタートメニューから検索

  • スタートボタン(Windowsマーク)をクリック → 「タスクマネージャー」または「task」と入力して検索。

▶ スマホのチェック方法

まず、スマホにインストールされているアプリを確認しましょう。見覚えのないアプリがあれば、それは不正なアプリの可能性があります。

 ▶ 手順(Androidの場合)

  1. ホーム画面から「設定」を開きます。
  2. 「アプリ」または「アプリと通知」をタップします。
  3. 「アプリ情報」をタップして、インストールされているアプリの一覧を確認します。

 ▶ 手順(iPhoneの場合)

  1. 「設定」アプリを開きます。
  2. 「一般」を選択します。
  3. 「iPhoneストレージ」をタップして、インストールされているアプリを確認します。

もし怪しいアプリが見つかった場合は、すぐにアンインストールしましょう。

ボーナス:キーロガーとセキュリティ一体型ツール

キーロガーの便利さを知ったあなたにとって、ネット上には悪意のあるツールが多く存在するため、うっかりマルウェアをインストールしてしまうと、個人情報の漏洩リスクが高まります。最悪の場合、重大な影響を与えることも。そこで今回は、キーロガー機能を搭載したスマホの安全保護ツール「Msafely」をご紹介します。

  • AIと連携しているキーロガー:子供がスマホに入力した全てを把握できます。
  • 活動範囲設置:ジオフェンス機能で事前に活動範囲設定し、出入りがすぐ通知します。
  • LINEとFacebookのチャット確認:子供が誰と何を話したかを確認可能
  • ウェブサイトブロッカー:子供に不適切なウェブサイトを一クリックでブロック可能
  • ネット利用制限:子供のネット利用を制限し、正しいスマホ利用習慣を育てます。

Msafelyは、主に保護者が子供のネット利用を安全に監視するためのペアレンタルコントロールアプリです。子供がスマホに入力した内容はリアルタイムでデータベースに同期され、不適切なコンテンツの検索やネットいじめなどを即座に検出できます。さらに、インストールされたアプリを管理し、マルウェアの検出とブロックを行う機能も搭載。LINEやFacebookなどのSNSアプリのチャット履歴も記録でき、総合的なネット安全をサポートします。

Msafelyの実際利用効果

キーロガーに関するよくある質問

Q1. キーロガーとは?

キーロガーは、ユーザーがキーボードで入力した情報を密かに記録するツールです。パソコンやスマホのキーボード入力も対象になり、個人情報を盗む目的で悪用されることがあります。

Q2. キーロガーにはどんな種類がありますか?

キーロガーは主に次の2種類に分かれます:

  • ソフトウェア型:マルウェアとして動作し、パスワードやクレジットカード情報などを盗みます。
  • ハードウェア型:物理的なデバイスとして接続し、主に高度なセキュリティ調査や特別な目的で使われます。

Q3.キーロガーを防ぐにはどうすればいいですか?

キーロガーを防ぐためには、以下の対策が有効です:

  • 不審なアプリやソフトをインストールしない
  • デバイスのOSやソフトを最新の状態に保つ
  • アンチウイルスソフトで定期的にスキャンを実施
  • 実行中のアプリをチェックして、不審なものがないか確認

Q4. キーロガーがインストールされているか確認する方法は?

パソコンではタスクマネージャーを開いて、実行中のプログラムを確認できます。見覚えのないアプリがあれば、キーロガーの可能性があります。

Q5. Msafelyとは?

Msafelyは、保護者向けのペアレンタルコントロールアプリで、キーロガー機能を提供します。子どものスマホ利用を監視し、入力内容やSNSのやり取りを記録・管理できます。また、不適切なコンテンツのブロックや利用制限機能も備えています。